患者さんへの寄り添いの形 | ひめさゆり訪問マッサージ

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  • ブログ2022.03.25

    施術部の伊藤です。いつもスタッフブログをお読みいただきありがとうございます。

    私が担当している患者さんに、90代で独居の方がいます。先日、施術を始めてから10分ほどで、施術を終わりたいとの申し出がありました。Tさんがこのような申し出をされたのは初めてだったので、最初は動揺しましたが、Tさんのお気持ちを尊重し、その通り応じました。

    その後、Tさんは私たちに、「コタツに当たりませんか?」とお声掛けしてくださいました。次の患者さんの移動のこともあったので、5分ほどしか時間は取れませんでしたが、その旨をお伝えした上でコタツに当たらせてもらいました。Tさんは「大したものではないですけど、これどうぞ。」と言って、私たちに味噌パンをご馳走してくださいました。まだ新型コロナが終息していないので、通常はその場で食することはしないのですが、Tさんのご厚意に感謝し、お気持ちを汲み取り、マスクは食べる時だけずらす形で達ちゃんと一緒に、いただいた味噌パンを食べました。そして、5分ほどTさんとおしゃべりをしました。

    Tさんは、デイサービスも利用されているのですが、デイサービスで取り組まれた演習問題や、作った作品などを私たちに見せながら、思いを交えて色々お話をしてくださいました。

    Tさんは元々、お茶をしながらおしゃべりをすることがお好きだと話されます。気丈な方ではありますが、最近、認知症の兆候が出だしてきており、大分不安を抱かれているようです。独居ということもあり、誰かと団らんのようなおしゃべりをしたかったのかもしれません。

    私は今まで、患者さんへの寄り添いは、施術中、傾聴しながら行うイメージがありましたが、今回のような形での心のケア、寄り添いもあるのかもしれないと、学ばせていただきました。現場では予測出来ないことが今後も出てくるとは思いますが、患者さんからいただく学びに感謝し、患者さんの望みを如何にして叶えるかを考え、そこからの学びを「慈愛の追求」に生かして、これからも真心で尽くしていきます。

    大切な時間を使い、最後まで読んでくださる皆さん、いつも本当にありがとうございます。

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